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- シンセティックCDO定量分析モデルのファクター係数値改定について
お知らせ
- シンセティックCDO定量分析モデルのファクター係数値改定について
- 2010.05.31
- JCRでは、シンセティックCDOの参照プールに関する信用リスク評価のツールとして、2ファクター企業価値モデルを採用している。企業価値モデルは、企業のバランスシートにおいて資産の価値が負債の価値を下回る事象をデフォルトとみなすことで、デフォルトの発生をモデル化したものである。JCRではこの企業価値モデルを拡張し、2種類の不確実に変動するファクターが企業価値に影響を与えるとする2ファクター企業価値モデルを使用している。
企業価値モデルは、参照プールを構成する参照体個別にデフォルトの発生の有無を評価するものであり、当該モデルを使用し、モンテカルロ・シミュレーションを行うことで参照プール全体の信用力を評価している(詳細は、JCR格付け手法「シンセティックCDO:2007年8月8日公表」 http://www.jcr.co.jp/rat_stru/pdf/k_03.pdf 参照)。
JCRでは、この2ファクター企業価値モデルにおける係数値の見直しを行い、その改定を行った。
今般の改定は、モデルのファクター係数値水準に関しての定期的な見直しの一環である。これには近年の経済環境、市場環境の変化を可能な限り織り込んでいる。改定の対象となったファクターには、景気変動等の全参照体に共通要因となりうるマーケットリスクに関するファクター(第1ファクター)と、参照体が属する業種の固有リスクに関するファクター(第2ファクター)とがあるが、それぞれの係数について見直しを実施した。
なお、今回の改定はこれら係数値の水準に関してのみであり、企業価値モデル自体を改定したものではない。
見直しの結果、第1ファクターの係数値の水準は変わらなかった。一方、第2ファクターの係数値については、「電機・精密機械・光学機械・事務用機械」「土木・建設」「不動産」などの業種で係数値の水準が低下し、デフォルト相関が低くなり、「銀行」「自動車・自動車部品」などの業種において係数値の水準が上昇し、デフォルト相関が高くなった。
上記ファクター係数値の改定は、本日より適用するものとする。なお、既存案件への適用は今後1ヵ月間をめどに行う予定であるが、これによる大幅な格付けの変更はないと判断している。
以上
お問合せ先:ストラクチャード・ファイナンス部 電話 03-3544-7023
FAX 03-3544-7028
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