金融庁長官（格付）　第1号

バーゼルIIに関連したJCR証券化案件格付けの情報開示について

2006.08.30

株式会社日本格付研究所（JCR）が格付けした公表証券化案件については、無料ウェブサイト等を通じ投資家への充実した情報開示に努めてきている。JCRは、金融庁が7月28日にバーゼルIIに関連して発表した「証券化取引における格付の公表要件」を受け、個別のJCR格付公表証券化案件につき、投資家が同公表要件に指定された公表項目を簡便に随時確認出来るよう以下の変更を行う予定である。

１． JCR無料ウェブサイトをリニューアルし、ニュースリリース全文（フルレポート）の開示を、現行の「直近時格付けのみ」から「全ての未償還案件に関する全てのレポート」に拡大する。
２． 公表証券化案件のニュースリリースを、投資家が公表要件に指定された公表項目を簡便に確認出来るよう、フォーマットを変更する。また、公表要件を満たしている案件（リパッケージ債や保証付案件など第三者の格付けに連動する格付けを除く）を判別できるよう、既存公表分も含め一覧の形で表示する。

　尚JCRが8月30日現在でJCRウェブサイトの格付け一覧（長期）に掲載している公表証券化案件（「部分的公表案件」(注１)を除く）については、全ての案件につき金融庁発表にある「既存の証券化エクスポージャー」（発行日が平成18年9月30日までのものを言う。）に求められる公表要件に指定された公表項目を開示可能であり、ウェブサイトのリニューアルに合わせて開示していく予定である。
　また、公表証券化案件はリパッケージ債や保証付案件など第三者の格付けに連動する格付けを除き、全てJCRの格付推移行列に含まれており、この格付推移行列については毎年公表されている。(注２)

注１： 部分的公表案件は公表要件を満たすためには裏付資産の種類や発行金額等、追加開示が必要となっている。JCRはこれらの案件について今後格付け依頼先に公表要件を満たすべく追加開示を行っていくかどうか協議のうえ対応していく予定である。
注２： 短期案件は格付けの変動がないため格付推移行列の公表はしていなかった。


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